広島解体店長が空き家の現状についてご説明いたします
広島解体工事業者ハウスドクターの三島です。
現在、少子高齢化と人口減少社会、住宅需要の都市部への移動などにより、およそ7戸に1戸は空き家となっています。
このまま有効活用や除却等が進まなければ、2028年には1,700万戸超え4戸に1戸が空き家になるといった民間推計もあります。
内訳は賃貸用の空き家が52.4%と最も多く、居住者が長期不在の住宅や建替えで取り壊し予定の住宅など空き家が38.8%を占めます。
賃貸用や売却用の空き家は円滑な流通に必要な住宅ですが、その他の放置された空き家は不動産流通市場から取り残された住宅となっています。
放置空き家は近年増加が目立ち、特に木造一戸建が多いことが特徴です。
●空き家の発生要因
空家実態調査での特に空き家問題が深刻な戸建空き家について人が住まなくなった理由は、最も多い理由は死亡、別の住宅への転居、老人ホーム等への転居などがあります。
賃貸や売却用の空き家では背景に需給のミスマッチがありますが、自己居住用の戸建持家では高齢者の死亡や転居などがきっかけとなるケースが多くなっています。
地域によっても空き家の発生理由には違いがあります。
既成市街地とニュータウンなどの郊外と中山間地域では住宅需要の量や質が異なり、空き家の予防や利活用の可能性が高い場合と、除却せざるを得ない場合などに分かれます。
持家の居住者が転居などで空き家になる場合や需要の減退で賃貸住宅が空き家となる場合など、地域や住宅の形態によって様々な対策が必要です。
●深刻化する空き家問題
・景観・治安の悪化
適正な管理がされていない空き家では雑草が伸びたり害虫などの繁殖の原因となってしまうことがあります。
景観が悪化すると地域全体の治安が悪化する原因になり、空き家率と犯罪率は比例するとも言われています。
周辺の住人の方にはとても迷惑となり、空き家所有者にクレームが来てしまう可能性が高くなります。
・安全面の低下
定期的に換気などの適正管理をしない場合、木造の建物はどんどん構造が弱くなり、長期間放置された空き家は地震などの災害が発生した場合に倒壊の危険性が高くなります。
屋根材や外壁材の一部がはがれて落ちてしまったり、台風などで建物の一部が飛んでしまう危険性もあります。
・火災発生の誘発
火災原因の第一位は放火で、第四位の放火の疑いを合わせると約20%となり、火災の5件に1件は原因が放火または放火の疑いです。
空き家は人の目が届きにくいため放火犯に狙われやすく、燃えやすいもの(枯草、ゴミ、郵便物など)が放置されていると標的となりややすくなります。
・不審者や動物侵入の恐れ
空き家に不審者が勝手に入り込んで長期間寝泊りをしているということもあります。
猫やネズミなどの動物が住み着いてしまうこともあり、その後賃貸物件として人に貸そうとした時に使えない状態になっているということにもなります。
鍵をしっかりとかけていても人の目がないため窓やドアを壊してしまえば簡単に侵入でき、動物はほんの少しの隙間からでも入れてしまいます。
●空き家を利活用や処分できない理由
空き家を利活用や処分できない理由は、親族間の共有になっているため合意形成ができない、所有者が認知症で意思能力がない、売却や賃貸化するだけの市場性がない、修繕コストをかけたくないなどがあります。
仏壇や家財の存在、物置としての利用、他人に貸し出すことへの抵抗感、建物を除却すると固定資産税が上がるなどもあります。
●割れ窓理論
1枚の割られた窓ガラスをそのままにしていると、「この建物はだれも管理していない」という推測を生み、さらに割られる窓ガラスが増え、軽犯罪が起きるようになる。やがて地域住民のモラルも低下し、環境を悪化させて、いずれ街全体が荒廃してしまうという、アメリカの犯罪学者ジョージ・ケリング博士が提唱した理論。(ブロークンウインドウズセオリー)
以前、犯罪多発都市ニューヨーク市で1994年以降に当時のジュリアーニ市長がこの「割れ窓理論」を実践しました。割れた窓の修理や落書きなど軽微な犯罪の取締りを強化した結果、犯罪が大幅に減少したのです。
空き家が問題とされるのにはこの「割れ窓理論」が取り上げられることが多く、空き家に放置されたゴミや手入れがされていない庭木などにより、地域の秩序が乱れ、やがて大きな犯罪に繋がっていくとされています。
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