広島解体組合が古民家再生についてご説明いたします

2019.08.28

広島解体工事業者ハウスドクターの三島です。

古民家再生とは、建造から時が経った民家を現在のライフスタイルなどに合わせ改築・補修することです。

古民家とは、主に戦前に建造された釘などを使わない伝統的日本建築で建てられた建物です。

地域や目的によって様々な建築様式がありますが、適材適所」採用され腐りやすい部分にはケヤキ・クリ・ヒノキ、梁には強度の高いマツ、内装には木目の美しいスギなどの素材が使い分けられています。

本来は200~300年は使い続けられるように作られた建物も、経年劣化やライフスタイルの変化により住みづらくなり、そのような状態の民家を再び住居としてまた店舗として利用しようと言う流れが生まれています。

●古民家再生の工事

工事は工務店やリフォーム業者が請け負い、築年数や内容によっては自治体から補助金が支給される場合もあります。

一般的にリフォームは高額な工事になることも多く悪徳リフォームや詐欺のターゲットになりやすいと言われているため、工事の際には信頼できる業者を選定する必要があります。

・雨漏りなどの修繕
・外壁の取り替え
・住宅設備の取り替え・修繕(キッチン・浴槽など)
・増築で床面積を増やす
・改築で間取りを変える
・耐震性の強化

●古民家再生のリフォーム費用

古民家再生は、耐震補強が必要な場合や断熱性の向上など、大掛かりなリフォームになることが考えられます。

リフォーム費用は現在のお住まいの状態やリフォームのご要望によって、費用が大きく変わります。

・断熱工事

古民家は風通しを良くするよう設計されている場合が多く、断熱性がない可能性が高くなります。

冬場に備えるためにも断熱リフォームは必須で、床下、壁、天井など家全体のリフォームをする必要があります。

一部分の断熱リフォームであれば~数十万円の場合もありますが、一軒家すべてを断熱リフォームすると300万円~500万円必要です。

家全体の基礎断熱リフォームに加えて、窓を断熱性能の高いものに取り換えるとより効果が出ます。

断熱窓の種類により費用は変わりますが、二重窓にする断熱リフォームであれば10万円~15万円で施工することができます。

・耐震工事

1981年以前に建築された古民家は旧耐震基準で設計されているため、耐震工事が必要です。

新耐震基準と同等である耐震等級を満たすために必要な工事を行う場合は、一般的な一戸建の場合150万円~200万円ほどが必要です。

・トイレのリフォーム

古民家では、トイレが和式である場合が多くなります。

和式トイレは洋式トイレと比べて、ひざや腰などの負担が多くウォシュレットなどの機能もありません。

老後のことを考えてより便利により快適にトイレを使うために、洋式トイレへのリフォームがおすすめです。

トイレを和式から洋式にする際は、トイレの種類で異なりますが20万円~40万円が必要です。

・屋根・外壁のリフォーム

古民家は屋根や外壁が劣化していることもありますので、古民家の築年数やメンテナンス具合に沿ったリフォームをすることが大切です。

屋根や外壁に塗る塗料を断熱性が高いものに変えることで、より機密性の高い住宅にすることができます。

使用する塗料で異なりますが、外壁と屋根の塗装リフォームを一緒に行った場合や90万円~120万円くらい必要です。

外壁や屋根塗装の際は、国に指定されている遮熱塗料や断熱塗料を使うことにより補助金や助成金を受けることができます。

●古民家再生のリフォームのポイント

・動線を考えて間取りを変更

古民家は、和室がつながり部屋と部屋の間はふすまや障子で仕切られていることが多いため、個室としては使いにくい間取りがほとんどです。

リフォームでは、生活動線を考えて水まわりの移動や部屋をつなげて広々としたLDKを作るなど、現代の暮らし方にあった間取りを考えましょう。

・梁や柱など、古民家ならではの趣をインテリアに生かす

古民家では、梁や柱など今では手に入りくい貴重な木材を利用していることもあります。

長い年月の間に傷んだ梁や柱は交換するか金物で補強をするなどが必要ですが、古民家のリフォームでは既存の梁や柱を生かしたデザインにして昔ながらの良さ活かす工夫ができます。

・安心して住めるように耐震性能をチェック

耐震性を高めるためには、筋交いを入れたり耐力壁を増やしたりします。

しかし、伝統工法で建てられた古民家の場合は地震の揺れに対して一緒に揺れることで、地震の力を受け流すようにできており、地震に対する造りが現在の工法と異なります。

耐震補強については、古民家に詳しい専門家に方法や予算など相談が必要です。

屋根や土台は湿気で腐っていたり柱がシロアリの被害に遭っていることも考えられるため、確認が必要です。

・断熱性を高め、温度差の解消を

古民家は、夏が涼しく過ごしやすいように開口が大きく建物に風が通る工夫がされていています。

夏はいいですが冬はすきま風や底冷えがするなどの問題もありますので、気密性と断熱性を高めて家の中の暖かい空気が逃げないようにしましょう。

古民家の良さを生かしながら、どのように断熱するか断熱材の種類や方法など確認が必要です。

・段差の解消や温熱環境のバリアフリーで安心な住まいに

リフォームでは家全体の断熱性を高めるのはもちろん、バスルームの断熱や暖房設備の設置など、温熱環境にも配慮します。

親世帯と住む場合には、今は元気でも数十年後のことも考えて、段差の解消や手すりの設置も考える必要があります。

最新設備を上手に取り入れることで、古さと新しさを上手に組み合わせる工夫が暮らしの満足度を高めます。

●古民家再生のメリット

・部材の強度が高い

樹齢100年のヒノキの強度は200~300年は変わらないとされ、強度が落ちるのは800~1200年と言われています。

新築住宅に使われている新建材と比べ非常に強度の高い木材が使われているため、使われている柱や梁などをうまく活かすことができれば耐久性の高い家にリフォームをすることができます。

・希少性がある

古民家で使われているような太い柱や梁は手に入らないことも考えられるため、とても希少です。

・環境にいい素材が活用できる

古民家はシックハウスやアトピーの原因物質を含む新建材が使われていないため健康住宅とされ、柱や梁などの部分は再使用できるため資源保護にも繋がります。

・独自のデザインが可能

古民家の年代を感じさせる柱や梁を住宅建築に効果的に取り入れることで、オンリーワンの住宅を建てることができます。

・固定資産税を軽減することができる

固定資産税は、「固定資産税評価額×1.4%」の計算式によって算出されます。

固定資産税評価額は経年減価補正があり、築年数に応じた減額がされおよそ築25年で最低水準の0.2まで到達します。

築25年以上の物件であれば、その物件が新築だった時の固定資産税より8割引かれた額になります。

●古民家再生のデメリット

・断熱性がないことある

古民家は冷暖房が普及していない時代に建てられた場合もあり、風を建物全体に巡らせて夏を過ごしやすくする構造になっています。

冬場の断熱や暖房コストに配慮したリフォームが必要です。

・耐震性の心配がある

古民家は1981年以前の旧耐震で建てられた物件がほとんどで、現在の新耐震基準を満たしていません。

大規模な地震の際は倒壊してしまう可能性が非常に高いため、耐震リフォームは必須です。

・防火性がない

古民家は基本的に木造が多く、コンクリート造の物件と比べると耐火性が低くなります。

・シロアリ被害に注意が必要

木造で築年数が経っている家にはシロアリが発生している可能性があります。

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